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 幻の終着駅(旧国鉄長野原線・太子駅跡)(中之条町)(2013/2/8)

「吾妻プチtaviだより VOL.11

 吾妻の隠れた見どころや気になるお店、ちょっといい話など、読めば吾妻がさらに面白くなるプチ情報をご紹介します。

Vol.4でJR吾妻線の終着・大前駅をご紹介したときに、「実は、吾妻には、もう一つ「幻の終着駅」があります。」と書きました。それが今回ご紹介する旧国鉄長野原線の太子(おおし)駅です。

 

 旧国鉄長野原線(渋川・太子間48㎞)は、太平洋戦争末期、深刻な軍需用金属資源不足を打開するため、中之条町入山地区(旧六合村)の鉄山で採掘した鉄鉱石を京浜地域に輸送することを目的として、突貫工事で建設されました。工事には東京の大学生なども数多く動員されたということです。開通は昭和20年1月で、戦争にはあまり役立ちませんでしたが、戦後の復興に大きく貢献しました。

 長野原線のうち、長野原・太子間5.8㎞は通称・太子線と呼ばれ、白砂川右岸の急峻な断崖を切り開くように線路が敷かれ、トンネルが連続していました。終点の太子駅には、鉄鉱石を貨車に積み込むための大規模な施設(ホッパー)や、鉄鉱石の焼結工場などがありました。

 しかし、昭和40年(1965年)に鉄山が閉山し、利用者も減少したことから、昭和46年(1971年)に長野原線が大前まで延伸されて、吾妻線と改称されるのに合わせて、太子線は廃止されました。廃線跡は一部が生活道路として使われているほか、鉄橋、トンネルなどの数多くが、当時のまま残されています。また、太子駅跡は、ホッパーの基部や線路止めが半ば土に埋もれた状態で残されています。これらは、単なる鉄道遺産ではなく、産業遺産や戦争遺産としても貴重な存在です。


 現在、太子駅跡は地元の皆さんの手で花壇などが整備され、当時の駅のトイレが今も公衆トイレとして使われるなど、大切にされています。これまで、訪れるのは一部の好事家に限られていましたが、このたび、中之条町では、当時の写真に基づいてホームの一部と駅名標を復元し、解説板を建てるなどの整備を行うことになりました。これを機会に、戦後の復興を支えた鉄山と太子線の存在が、多くの皆さんに知られて欲しいと思います。

 なお、鉄山の跡地が、現在のチャツボミゴケ公園です。当時は、鉄山から太子駅までの約6㎞を空中ケーブルで結び、切り出した鉱石を運んでいました。チャツボミゴケ見学の際に太子駅跡に立ち寄って、往時を偲んでみるのも一興かと思います。

チャツボミゴケについてはこちらをご覧ください。
http://gunma-dc.net/?p=23629

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◆プチtaviだよりバックナンバー
 
VOL.1 添うが森 添わずが森(高山村)
 ・VOL.2 嬬恋キャベツ消しゴム(嬬恋村)
 ・VOL.3 川中温泉(東吾妻町)
 ・VOL.4 JR吾妻線・大前駅
 ・VOL.5 ハート型土偶(東吾妻町)
 ・VOL.6 犬塚峠(長野原町)  
 ・VOL.7 巨大鯨(中之条町)
 ・VOL.8 日本国道最高地点とその周辺(中之条町・草津町)
 ・VOL.9 シャイなトナカイ(嬬恋村)
 ・VOL.10 日本一のサイカチの木(中之条町)

 

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